セラミック矯正の費用はどれくらい？プロセスごとに詳しく解説！

2024年1月27日

セラミック矯正には保険が適用されないため費用が高額です。セラミック矯正を検討中の場合、費用面が気になっている方もいるでしょう。

今回は、セラミック矯正の費用や支払い方法、セラミック矯正を受ける歯科医院の選び方を解説します。セラミック矯正を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

セラミック矯正とは？

セラミック矯正とは、セラミックの被せ物を用いて歯並びや歯の色や形、大きさなどを改善する治療法です。歯を動かして歯並びを整えるワイヤー矯正やマウスピース矯正とは異なり、矯正装置を使用せずに短期間で歯並びを整えることができます。

セラミック矯正は多くのメリットがある治療法ですが、デメリットもあります。治療後に後悔しないために、メリット・デメリットを把握しておきましょう。

セラミック矯正のメリット

セラミック矯正のメリットをご紹介します。

歯の色や形、大きさも改善できる

セラミック矯正は歯並びだけでなく、歯の色や形、大きさも同時に改善できます。これらは通常の矯正治療では改善できないため、大きなメリットといえるでしょう。

治療期間が短い

セラミック矯正の最大のメリットは、治療期間が短いことです。歯を削って被せ物をするだけなので、短期間で歯並びを整えることができます。

一般的な矯正治療の場合、歯を動かすために2～3年の期間が必要です。セラミック治療であれば歯を動かす必要がないため、一般的には1～3か月程度で治療が完了します。

結婚式などの大事なイベントを間近に控えているなど、短期間で歯並びを改善したい方から選ばれています。

矯正装置を使用しない

セラミック矯正では矯正装置を使用しません。矯正装置を装着することによる痛みや違和感に悩まされることがないのです。

また、従来のワイヤー矯正のように、矯正中の見た目を気にする必要もありません。

治療後の後戻りがない

ワイヤー矯正やマウスピース矯正などで動かした歯は、歯が元の位置に戻る「後戻り」を起こす可能性があります。2～3年かけて移動した歯が、少しずつ元の位置へと戻ってしまうのです。

後戻りを防ぐため、矯正治療後は歯並びを安定させる保定装置を2～3年ほど装着して過ごします。

一方、セラミック矯正では歯を動かさないため、後戻りのリスクがありません。保定期間も必要ないのです。

費用を抑えられる

矯正治療は基本的に保険が適用されません。セラミック矯正は、一般的な矯正治療と比べるとやすい場合があります。

また、治療期間が短く通院回数が少ないため、費用を抑えられるでしょう。

虫歯や歯周病になるリスクが低い

セラミック矯正は、従来のワイヤー矯正と比較すると虫歯や歯周病になるリスクが低いです。ワイヤー矯正の場合、矯正装置が固定式なので歯磨きが十分にできず、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

一方、セラミック矯正では矯正装置を装着する必要がないため、しっかりと歯磨きができます。セラミックの歯は汚れが付着しにくいため、虫歯や歯周病のリスクを低減できるでしょう。

セラミック矯正のデメリット

セラミック矯正のデメリットもご紹介します。

歯を削らなければならない

セラミック矯正では、被せ物を装着するために健康な歯を削らなければなりません。これは一般的な歯列矯正との大きな違いであり、セラミック矯正の最大のデメリットです。

歯は削れば削るほど寿命が短くなるため、抵抗を感じる人もいるでしょう。

神経の処置が必要になる場合がある

被せ物を装着するために歯を大きく削る場合、歯髄が露出するため神経を抜く処置が必要になることがあります。神経を抜いた歯は脆くなり、寿命が短くなります。

セラミック歯は割れることがある

セラミックは硬く丈夫で耐久性がある素材ですが、歯ぎしりなどで強い衝撃が加わると割れることがあります。とくに、無意識に行う就寝中の歯ぎしりがある方は注意が必要です。

セラミックの歯で硬いものを噛むとヒビが入ることもあります。治療後すぐはセラミックと接着剤が安定していないため、しばらくは硬い物を控える必要があるでしょう。

歯並びを根本から改善できない

セラミック治療は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正のように歯並びを根本から改善する治療ではありません。歯並びや歯の色、形、大きさをきれいに見せることはできますが、根本的な問題を解決する治療ではありません。

セラミック矯正の費用

矯正治療は基本的に保険が適用されません。セラミック矯正も自費診療となるため、歯科医院によって費用に差があります。

また、治療する歯の本数や、被せ物に使用する素材で費用が変動します。ここでは、セラミック矯正にかかる費用をくわしく解説します。

治療前にかかる費用

セラミック矯正の治療前には、カウンセリングやレントゲンなどの検査、診断に費用がかかります。

カウンセリングは無料～1万円が相場です。カウンセリングでは、歯科医師が歯並びや噛み合わせの状態を確認して、治療内容や費用、治療上のリスクなどについて説明します。

治療への要望や仕上がりのイメージなども、カウンセリングの際に伝えておくと良いでしょう。矯正治療を開始する前に、口腔内の状態やレントゲンなどの検査結果をもとに治療方針を決定します。

検査・診断にかかる費用は1万～3万円が相場です。

治療中にかかる費用

セラミック矯正では、神経を抜く処置が必要なことが多いです。神経を抜いたあとは、歯の内部に土台を立てて被せ物を装着します。土台を立てるまでの処置にかかる費用の相場は1本あたり15,000円です。

また、最終的な被せ物を装着するまでには仮歯を使用します。仮歯の費用は1本あたり5,000円程度でしょう。

被せ物として使用するセラミックの費用は、種類によって大きく異なります。代表的なセラミックの特徴と費用の目安は、以下のとおりです。

＜セラミックの種類と費用＞

種類	特徴	費用（1本あたり）
オールセラミック	・天然歯に近い色合い ・強い力がかかると割れることがある	8万～20万円
ジルコニア	・透き通るような美しさ ・耐久性があり奥歯にも使用できる	8万～20万円
メタルボンド	・内側は金属で表面のみセラミック ・審美性はジルコニアやオールセラミックよりやや劣る ・耐久性があり奥歯にも使用できる	8万～15万円
ハイブリッドセラミック	・レジンとセラミックを混ぜ合わせた素材 ・水分で劣化して変色するリスクがある ・費用が安い	5万～15万円

治療後にかかる費用

セラミック歯を良い状態で維持するため、治療後は定期検診が必要です。定期検診には保険が適用されるため、費用は3割負担で1回あたり2,000〜3,000円です。

セラミック歯の寿命は約10年と言われていますが、使用しているうちに劣化します。口腔内のトラブルのチェックや歯のクリーニングを定期的に受けることで、セラミック歯の寿命を長くすることができます。

セラミック矯正の費用の支払い方法

セラミック矯正には保険が適用されないため費用は高額です。負担を軽減するため、歯科医院では複数の支払い方法が用意されています。

矯正費用の支払いシステムと、支払い方法をご紹介します。

支払いシステム

採用している歯科医院が多いシステムは、以下の2つです。

トータルフィー制（総額制）

トータルフィー制とは、矯正治療にかかる総額を提示するシステムです。治療にかかるすべての費用の総額を一括、または分割で支払います。

治療前に総額を見積もっているため、追加で費用が発生する心配がありません。

ただし、トータルフィーの範囲は歯科医院によって異なります。

処置別支払い制

処置別支払い制とは、処置ごとに費用を支払う方法です。1回の支払い額が安いため、まとまったお金が用意できない方でも安心して治療を進められます。

ただし、何らかの理由で治療期間が延びた場合、トータルフィー制より費用が多くかかる可能性があります。治療内容や通院の回数などは状況によって変わるため、正確な費用を把握できないのがデメリットでしょう。

支払い方法

支払い方法は、以下のとおりです。

一括払い

一括払いは、すべての費用を一度に支払う方法です。まとまったお金が必要となりますが、分割払いやローンのように手数料や利息が発生しません。

クレジットカード払い

クレジットカードを持っている方であれば、審査や手続きなしで手軽に支払いできます。分割払いも可能で、2回払いまでであれば手数料がかからないカード会社も多いです。

デンタルローン

デンタルローンとは、金融機関や信販会社などが提供する歯科治療費専用のローン商品のことです。金利は年間5％前後と、クレジットカードの分割払いや一般的なカードローンよりも低めになっています。

デンタルローンは返済期間や支払回数を選べるため、毎月の支払額を無理なく設定できるのがメリットです。支払い回数が多くなるとそのぶん金利がかかるので注意しましょう。

ただし、デンタルローンは審査に通らないと利用できません。

セラミック矯正を受ける歯科医院の選び方

セラミック矯正を受ける歯科医院を選ぶ際のポイントをご紹介します。

治療内容をしっかり説明してくれる

セラミック矯正を受ける際は、事前にカウンセリングを受けましょう。納得して治療を受けるためには、患者側の要望や悩み、疑問などをしっかりヒアリングして対応しくれるかが重要です。

治療内容やメリット・デメリット、治療期間について丁寧に説明してくれるクリニックを選びましょう。

セラミック矯正では、健康な歯を削らなければなりません。歯や神経を抜く処置が必要になるケースもあり、さまざまなリスクを伴います。

治療上のリスクについても十分に説明を行っている歯科医院を選びましょう。

治療にかかる費用を具体的に提示してくれる

セラミック矯正は自費診療になるため費用は高額です。治療を開始する前に、治療にかかる費用を具体的に提示してくれる歯科医院を選ぶと安心です。

費用や支払い方法は歯科医院によって異なるため「何にどれだけかかるか」「追加費用は発生するのか」を事前に確認しておくことが重要です。

メンテナンスがしっかりしている

セラミック矯正を受ける際は、しっかりとメンテナンスを行ってくれる歯科医院を選びましょう。治療後のメンテナンスを怠ると、虫歯や歯周病などのトラブルによってセラミック歯を短期間で失うおそれがあります。

定期的にメンテナンスを受けていれば、トラブルが発生しても早期に対応できます。セラミックは経年劣化に強く汚れも付着しにくい素材ですが、自宅のセルフケアでは汚れを十分に落とせません。

歯科医院でプロによるクリーニングを受ければ、歯石などの汚れもしっかりと除去できます。セラミックの歯を長持ちさせるために、メンテナンスがしっかりしている歯科医院を選びましょう。

まとめ

セラミック矯正の費用は1本あたり5万～20万円が相場です。保険が適用されないため、歯科医院により費用に差があります。治療する歯の本数、セラミックの種類などによっても費用は異なります。

支払いシステムや方法も歯科医院によってさまざまなので、治療を開始する前にしっかり確認しておくことが大切です。

セラミック矯正は歯並びだけでなく、歯の色や形、大きさなども同時に改善できる治療法です。一般的な矯正治療のような装置を使用せずに、短期間で歯並びを整えることができます。

セラミック矯正をご検討されている方は、秋葉原歯科にお気軽にご相談ください。