セラミック歯にはどのような種類がある？レジンとの違いも解説

2024年7月20日

「セラミック治療を受けてみたいけれど、セラミックにはどんな種類があるの？」と気になっている方もいるのではないでしょうか。また「セラミックとレジンの違いも知ったうえで治療を検討したい」と考える方もいるでしょう。

本記事では、セラミック歯の種類やレジンとの違いについて解説します。セラミックとレジン、どちらの治療を受けようか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

セラミック治療とは？

セラミック治療とは、セラミックと呼ばれる陶材で作られた被せ物や詰め物を使って行う治療法です。虫歯を治療する際などに行われますが、セラミックの見た目の美しさから審美目的で選択する方もいます。

他にも、数本の歯を綺麗にしたいなど、矯正治療の一環として行う方もいるでしょう。さまざまな治療に応用できることもあり、近年ではセラミック治療を受ける方が増えています。

セラミック歯にはどのような種類がある？

セラミック歯にはさまざまな種類があります。ここでは、セラミック歯の種類とそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。

オールセラミック

オールセラミックは、セラミックのみを使用した素材です。透明感のある白さを得られる点が最大の特徴です。天然歯と同じ色やツヤ、質感を再現できて審美性が高いことから、前歯など目立つ部分への使用に選ばれる傾向があります。

金属やレジンなど他の素材と比較しても変色しにくいため、一度治療すれば長い期間美しさを維持できる点もポイントです。表面がつるつるしているため汚れが付きにくく、二次虫歯の予防にも有効でしょう。金属アレルギーの方でも安心して使えるメリットもあります。

しかし、オールセラミックはお皿などと同じ陶材のみでできているため、強い衝撃を加えると割れやすいことがデメリットとして挙げられます。また、後述する他の種類と比較しても、最も治療費用がかかる点もデメリットといえるでしょう。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックとは、陶材であるセラミックに歯科用プラスチックを混ぜて作った素材です。プラスチックを混ぜたことにより、オールセラミックより価格が格段に下がります。「セラミック治療をしたいけど費用に悩んでいた」という方に選ばれる傾向があります。

天然歯よりも柔らかい素材のため、噛み合う歯を傷つけない点もメリットと言えるでしょう。

ただし、レジンが混ざっていることにより耐久性が劣ります。経年劣化で変色する可能性も高いため、審美性を重要視する方には向いていないかもしれません。

メタルボンド

メタルボンドとは、金属の上にセラミックを焼き付けた素材です。金属が含まれているため、強度が他のセラミックと比べても非常に高いことが特徴です。割れてしまう可能性がある奥歯のセラミック治療に、よく使われています。

金属が含まれているため、オールセラミックよりも価格が安い点も特徴です。

ただし、唾液などによって金属が徐々に溶け出すため、歯茎が黒ずみ審美面に影響を与えることがあります。審美的な観点でセラミック治療を検討している方の場合、黒ずみが理由で途中からオールセラミックに変更するケースもあります。

また、金属が入っているため、金属アレルギーの方は避けたほうが良いでしょう。

e-max（イーマックス）

e-maxは、二ケイ酸リチウムガラスを使用したセラミックです。高い透明感が特徴で、審美的に優れています。オールセラミックよりも強度が高いため、審美性にも機能性にもこだわりたい方に向いているかもしれません。

しかし、強度は高いものの、強い衝撃を受けると割れることがあります。硬いものを噛む際は十分に気を付ける必要があるでしょう。

セラミックとレジンの違いとは？

レジンとは、歯科用プラスチック樹脂のことです。ここでは、セラミックとレジンの違いについて解説します。

費用

セラミックは保険適用外の自費診療のため、治療費を全額自己負担しなければなりません。セラミックの費用は種類によって異なりますが、一般的に詰め物は4〜8万円程度、被せ物は8〜18万円程度と言われています。

レジンの場合は保険が適用されるので、1,500〜2,000円程度と費用が安いです。経済的な部分を重視して治療を選ぶ際は、費用も考慮することが重要でしょう。

耐久性

レジンはプラスチックのため、経年により劣化しやすく割れやすい素材とされています。セラミックも陶材なので割れる可能性はありますが、レジンと比べると耐久性は非常に高いでしょう。

また、メタルボンドなど種類によっては金属が入っているので、さらに高い強度と耐久性が期待できます。

見た目

セラミックの最大の特徴は、審美性が高いことです。天然歯と同じくらいか、種類によっては天然歯以上の白さを手に入れられるでしょう。

レジンはプラスチックのため、セラミックのような透明感のある美しい白さは期待できません。また、飲食物の色素やタバコの影響を受けやすいので注意が必要です。

前歯など目立つ箇所の治療には、セラミックを使用するほうが他の歯に馴染むでしょう。

寿命

レジンはプラスチックのため劣化しやすいです。耐用年数が短く、一般的に2～3年程度とされています。レジンは摩耗や変色が生じやすく、定期的に交換が必要になることが多いです。

セラミックは種類によって多少の変動はあるものの、定期的に歯科医院を受診してケアやメンテナンスをしっかり行えば、10年程度は使えると言われています。費用は高いですが、長い目で見るとコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。

セラミック歯はどのような方に選ばれている？

セラミック歯は、以下の方に選ばれています。

きれいな歯を手に入れたい方

セラミックは審美性の高い歯を手に入れられるため、綺麗な歯を手に入れたいと考える方から多く選ばれています。特に、前歯は目立つため、セラミックを選択する方が多い傾向にあります。

営業職や接客業、芸能の方など、人前に立ったり他人とコミュニケーションを取ったりする機会が多い方に選ばれています。

軽度なすきっ歯を治したい方

セラミックを使用することで、軽度なすきっ歯を改善させる効果が期待できます。ワイヤー矯正などですきっ歯を改善させる場合は、時間がかかります。矯正器具が目立ったり、矯正による痛みがあったり、心配なこともあるでしょう。

歯を削る必要はありますが、セラミックを使えば短期間で痛みも少なくすきっ歯を改善できることがあります。

高い耐久性を望む方

セラミックは耐久性が高いことから、長く使える強い歯を手に入れたい方にも選ばれています。奥歯などの強い力がかかる箇所も、メタルボンドを使えば高い強度と耐久性があるため、心配せず使用できるでしょう。

歯ぎしりや食いしばりの癖があって自分の奥歯が欠けてしまった方が、高い耐久性を望んでセラミックに切り替えるケースも多いです。

また、セラミックは他の歯科材料と比べると耐用年数も長いです。そのため、一度治療が終われば長く使い続けられるという点が、多くの方に選ばれる理由でしょう。

まとめ

セラミック歯にはさまざまな種類があり、種類によってメリットやデメリットも異なります。見た目を重視する方や金属アレルギーの方、耐久性や長期的なコストパフォーマンスを求める方にとって、セラミックは理想的な選択肢と言えるでしょう。

また、セラミックと比較して検討されるレジンは、保険適用のため費用が安くなる一方で、審美性や耐久性、耐用年数などがセラミックに劣ります。

治療の際には、ご自身の目的や予算に合わせて選ぶことが大切です。どの治療を選べば良いかわからないという方は、一人で悩まず歯科医院にぜひご相談ください。

セラミックをご検討されている方は、秋葉原歯科にお気軽にご相談ください。

当院では、ホワイトニングや審美歯科、虫歯・歯周病治療、入れ歯やインプラントの治療も行っています。診療案内はこちら、ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。