セラミック治療後の食事で気をつけることとは？お手入れ方法も解説！

2023年12月23日

セラミック治療を受けたあと、美しさと機能を長く保つためには、日々の食事やお手入れに注意が必要です。セラミックは非常に強度が高い素材ですが、硬い食べ物を頻繁に食べるなど、強い衝撃が加わると割れる可能性があります。食事の際には特に注意しなければなりません。

また、日常的なお手入れ方法も、セラミックの状態を保つうえで重要でしょう。

今回は、セラミック治療後の食事で気をつけるべきポイントと、適切なお手入れ方法について詳しく解説します。

セラミック治療後の食事に関する注意点

セラミックは耐久性に優れていますが、瞬間的に強い衝撃が加わると破損するリスクがあります。また、治療後特有の注意点もあるため、詳しく確認しましょう。

治療から3時間経過してから食事する

セラミック治療後、3時間ほど経過してから食事したほうがよいとされています。時間は治療内容と麻酔の使用に大きく左右されます。

麻酔は、痛みの度合いや患者様の耐性に応じて使用されるため、効果の持続時間には個人差があるでしょう。一般的に、大人の場合約1～3時間持続します。こどもの場合は使用量が少ないので約1～2時間程度とされています。

虫歯治療で麻酔を使用したあとは、2～3時間待ってから食事したほうがよいでしょう。重要なのは、口内のしびれが完全になくなり、感覚が正常に戻ってから食事することです。

麻酔を使用せずに詰め物や被せ物をした場合は、使用されたセメントが固まるまでの約30分は食事を避けましょう。治療した部分を安定させ、持続性を高めるために重要です。

治療後24時間は硬いものを食べない

セラミックは、歯科専用のレジンセメントという接着剤で装着するのが一般的です。光によってすぐに固まりますが、あくまでも初期固定の段階といえます。

セメントの種類によっては、完全に固まるまでに最大24時間かかることがあります。そのため、セラミックを装着した直後は、硬い食べ物は避けたほうがよいでしょう。

硬い食べ物を完全に避けることは難しいので、治療後24時間は反対側の歯で食事するように心がけてください。セラミックとご自身の歯が完全に一体化したあとは、いつもどおり食事を楽しめます。

また、セラミックを装着した直後は、歯と歯の間にきつさを感じることがあります。セラミックが適切に適合し、正しい位置にある場合でも起こり得ることです。

通常、数日で慣れて気にならなくなるので、治療部位を触ることは避けてください。

24時間が経過しても極端に硬いものは避ける

セラミックは非常に強度が高い素材ですが、硬い食べ物を頻繁に食べると、破損するリスクがあります。例えば、アーモンドや氷のような食べ物は、強く噛むことでセラミックにダメージを与える可能性があります。硬いせんべいなども同様に、歯が欠けやすいため注意が必要です。

セラミックは日常的な使用による負荷には耐えられますが、瞬間的に大きな力がかかると欠けることがあります。治療後は極端に硬い食べ物を避け、セラミックに過度な負担をかけないようにしましょう。

セラミック治療後に痛む・しみる場合の対処法

セラミック治療後、痛む・しみるなどの症状が現れる可能性があります。対処法を確認しましょう。

刺激を与えない

刺激の強い食べ物や飲み物は避けましょう。具体的には、硬い食べ物や辛い食べ物、熱いもの、冷たいものの摂取を控えることが推奨されています。

歯がしみる場合、歯磨きを躊躇するかもしれません。

しかし、口内を清潔に保つことは、細菌の増殖を防ぐうえで非常に重要です。歯磨きは優しく、かつ丁寧に行いましょう。

痛みやしみる症状があっても、適切なオーラルケアを続けることで症状が改善されることがあります。改善されなくても悪化は防止できるので、口内を清潔に保ちましょう。

歯周病治療を受ける

セラミック治療後に歯が痛む・しみるなどの症状が現れた場合、歯茎の退縮によって神経が露出している可能性があります。歯周病治療が効果的な対策となるでしょう。

歯周病治療によってセラミック周辺の歯茎の状態が改善されれば、症状も軽減することが可能です。

虫歯治療を受ける

セラミック治療後に痛みやしみる症状が現れた場合、二次虫歯の可能性があります。特に、噛み合わせに問題がなく、治療からしばらく時間が経過してから症状が現れた場合は、二次虫歯の可能性が高いです。

歯科医師による診察で、原因が二次虫歯であると判断された場合は、適切な治療を行うことで症状は改善されるでしょう。

ナイトガードを装着する

歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、セラミック治療後に痛みやしみる症状が現れる可能性があります。ナイトガードを装着して、歯にかかる負荷を軽減しましょう。

ナイトガードは、就寝中に使用するマウスピースのことで、歯や顎にかかる力を和らげるクッションの役割を果たします。

歯ぎしりや食いしばりは、セラミック治療を受けた歯だけでなく、歯茎や顎関節にも悪影響を及ぼす可能性があります。放置するとさまざまな問題を引き起こすため、ナイトガードの装着を検討しましょう。

神経を抜く

上記の対策を行っても、痛む・しみる症状が改善されないときは、神経を除去することも検討する必要があります。神経を取り除くと痛みなどの感覚がなくなるので、虫歯の進行に気づきにくくなります。

また、神経がなくなった歯は栄養を受け取ることができず、脆くなり欠けやすくなるでしょう。歯の寿命を縮める要因となるため、可能であれば神経は残すことが望ましいです。

しかし、耐え難い痛みやしみる症状が続き、ほかの治療で改善されない場合、神経を除去することが最良の選択肢となることもあります。

セラミックの歯が取れたときの対処法

セラミックの歯が取れたときは、二次的なトラブルを防ぐためにも適切に対処することが大切です。

取れたセラミックを保管する

セラミックの詰め物や被せ物が取れた場合、捨てずに保管しましょう。歯科医院に持参すれば、再装着が可能な場合があります。

取れた詰め物や被せ物は、軽く水で洗って、歯ブラシで優しくブラッシングしてから保管してください。ケースや透明のジッパー袋に入れておくとよいでしょう。

ティッシュに包んで保管することもできますが、ゴミと間違えて捨てないように注意が必要です。

速やかに歯科医院を受診する

セラミックの歯が取れた場合は、状況に関わらずできるだけ早急に歯科医院を受診してください。

セラミックが取れた状態では、歯は非常に脆弱となり、二次的なトラブルが生じる可能性が高まります。傷口が露出しているような状態なので、迅速な対応が求められます。

まずは、主治医に連絡を取って受診の予約を行いましょう。状況によっては、急患として対応してもらえることもあります。

口腔内を清潔に保つ

セラミックの歯が取れたとき、すぐに歯科医院に行けない事情がある場合は、口腔内を清潔に保って過ごしましょう。

痛みを感じる場合は、歯を強く磨かないように注意してください。特に、研磨剤入りの歯磨き粉を使用してゴシゴシと磨くと、柔らかい歯の内部が削れる恐れがあります。

セラミックの歯が取れた部分や周辺の歯は、優しく丁寧に磨くことが大切です。セラミック歯が取れた状態では歯が敏感になっている可能性が高いため、無理に強く磨かず柔らかい歯ブラシを使用するなど、痛みが出ないように磨きましょう。

セラミック治療後の歯のお手入れ方法

セラミックを長期的に保持するためには、日々のお手入れが重要です。

セラミック治療後の歯のお手入れ方法をご紹介します。

丁寧に歯磨きを行う

セラミック治療を受けたあとの歯のお手入れには、特に注意が必要です。セラミックを磨く際は、力を入れすぎないように心がけましょう。

強く磨き過ぎると歯茎が下がり、セラミックと天然歯の境界が目立つことがあります。そのため、優しく丁寧に磨くことが重要です。

セラミックは汚れが付着しにくい素材なので、強い力で磨く必要はありません。特にセラミックと歯茎の境目は、優しくブラッシングすることが推奨されます。

また、毛が硬い歯ブラシを使用すると歯茎を傷つけるため、柔らかい歯ブラシを選びましょう。

歯ブラシだけではなく、デンタルフロスや歯間ブラシも使用してください。お口の中の汚れをより効率的に除去し、清潔な状態を保つことができます。

定期的にメンテナンスをする

セラミック治療を受けたあとは、歯科医院での定期メンテナンスが非常に重要です。ご自宅での歯磨きだけでは落とせない汚れも、専用の器具を使用した歯科医院でのクリーニングによって、きれいに取り除くことが可能です。

定期メンテナンスでは、口内のクリーニングだけでなく、セラミックの状態も確認してもらえます。早期に問題を発見し、適切な対処を行えるでしょう。

定期的な歯科医院でのメンテナンスは、セラミックの美しさと機能を長持ちさせるためには欠かせません。

ナイトガードを装着する

歯ぎしりや食いしばりは、セラミックが割れる原因になり得ます。ナイトガード（マウスピース）を使用して、歯にかかる負荷を軽減しましょう。

ナイトガードはマウスピースの形をしており、就寝中の歯ぎしりや食いしばりによる強い圧力から歯を守ります。セラミックの破損を防げるでしょう。

まとめ

セラミックの治療直後は、特に食事に気をつけなければなりません。麻酔が切れる2～3時間は食事を控えましょう。

セラミックと天然歯が完全に接着するまで、24時間ほどかかるといわれています。治療後24時間が経過するまでは、硬い食べ物は避けてください。

セラミックを長期的に保持するためには、日々のケアが非常に重要です。セラミックは汚れが付着しにくく二次虫歯の予防に効果的ですが、強い衝撃が加わると破損することがあります。硬い食べ物は避けたほうがよいでしょう。

歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、ナイトガードの使用が効果的です。

日常の歯磨きでは、柔らかい歯ブラシを使用し、優しく丁寧にブラッシングすることが重要です。歯科医院での定期的なメンテナンスを受けることで、専門的なクリーニングで汚れを除去してもらえます。セラミックの状態も確認してもらえるので、長期的に口内の健康を維持できるでしょう。

セラミック治療をご検討されている方は、秋葉原歯科にお気軽にご相談ください。