セラミックの詰め物・被せ物が取れたらどうしたらいい？対処法を解説

2024年1月9日

「どうしてセラミックの詰め物・被せ物が取れるの？」「セラミックの詰め物・被せ物が取れたらどうしたらいいの？」など疑問をおもちの方がいるのではないでしょうか。

自費診療のセラミックの詰め物・被せ物は治療費が高額です。そのため、取れた詰め物・被せ物を再利用できるのか気になる方もいるでしょう。

今回は、セラミックの詰め物・被せ物が取れる原因や取れたときの対処法について解説します。取れた詰め物・被せ物が再利用できるかについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

セラミックの詰め物・被せ物が取れる6つの原因

セラミックの詰め物・被せ物が取れる原因は、以下の6つです。

歯ぎしりや食いしばりの力が強い

歯ぎしりや食いしばりの力が強いと、セラミックの詰め物・被せ物が取れやすいです。歯ぎしりや食いしばりの力は強く、1本の歯に100kg以上の力が加わることもあります。

歯ぎしりや食いしばりによってセラミックの詰め物・被せ物に強い力が加わり続けると、割れることや欠けることがあるのです。

また、歯ぎしりや食いしばりで微細なヒビがセラミックの表面に入ることも多く、そこからヒビが広がって取れるケースもあります。

噛み合わせが悪い

歯と歯の噛み合わせにズレがあると、一部に過剰な力がかかります。セラミックの詰め物・被せ物に過剰な力がかかり、負担が集中すると取れる原因になるのです。

二次カリエスが進行した

セラミックと歯の境目から細菌が侵入して虫歯になることを二次カリエスといいます。二次カリエスが進むとセラミックと歯の適合が悪くなり、取れる原因になるのです。また、歯肉が下がり、露出した歯根が虫歯になると、被せ物が取れる原因になります。

歯科用接着剤が劣化した

セラミックの詰め物・被せ物を歯に固定するときは、高品質な歯科用接着剤を使用します。接着剤は耐久性がありますが、時間の経過とともに劣化するのです。

接着剤が劣化するとセラミックと歯の間に微細なすき間が生じます。できたすき間に唾液が徐々に浸透して接着力が低下すると、詰め物・被せ物が取れる原因になるのです。

硬い食べ物を食べた

セラミックは丈夫な素材ですが、極端に硬い食べ物を強く噛んだときの瞬間的な衝撃には弱い面があります。骨付きの魚や肉、硬い野菜などを強く噛んだときに、セラミックにヒビが入ることや割れることがあるのです。

また、すでに微細なヒビが入っている場合に、硬い食べ物を噛む力が引き金となって割れることや取れることがあります。

転倒・衝突の衝撃を受けた

転倒や衝突の衝撃で、セラミックの詰め物・被せ物が取れることもあるでしょう。特に、前歯は転倒・衝突したときに外傷を受けやすい部位です。

転倒時に顔を打ちつけた場合やスポーツ中の衝突で口腔内に強い力が加わった場合、セラミックが割れることや歯ごと折れることがあります。

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときの注意点

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときの対処法を誤ると、歯をさらに損傷させることにつながります。

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときは、以下の点に注意しましょう。

取れたまま放置しない

セラミックの詰め物・被せ物が取れたら、放置してはいけません。

セラミックの詰め物・被せ物が取れたまま放置すると、以下のようなリスクがあります。

虫歯になりやすい

詰め物・被せ物は、虫歯治療によって削られた部分を守る役割を果たしています。詰め物・被せ物が取れると、治療で削られた弱い内面がむき出しになり、虫歯になる可能性が高まるのです。

噛み合わせが悪くなる

歯は上下の歯が適切に噛み合うことで機能を発揮します。詰め物・被せ物が取れると、噛み合わせの高さが変化することや歯が左右に傾くことによって、噛み合せが悪くなる可能性があるのです。

歯が割れる

詰め物・被せ物が入っていた歯は、治療で削ったことにより歯が薄くなっています。詰め物・被せ物が取れた状態で硬いものを噛むと、残っていた歯が割れる可能性があるのです。

歯茎が腫れる

詰め物・被せ物が取れた部分は食べかすが詰まりやすいです。食べかすが詰まった状態が続くと細菌が繁殖し、歯茎が腫れて痛みが出ることがあります。

自分で修復を試みない

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときに自分で修復しようとしてはいけません。市販の接着剤を使用して修復しようとする方がいますが、これは間違った対処法です。

不適切な材料や方法での修復は歯や歯茎に損傷を与え、感染のリスクを高めます。

硬い食べ物を強く噛まない

詰め物・被せ物が取れたときは、食事に注意しましょう。硬い食べ物や粒の大きい食べ物は、取れた箇所にダメージを与える可能性があります。食事をする際は、できるだけ柔らかい食べ物を選び、詰め物・被せ物が取れた部分を避けて噛みましょう。

口腔ケアを怠らない

詰め物・被せ物が取れた部分の周囲は、細菌が繁殖しやすいです。しっかりと歯磨きを行い、取れた部分を清潔に保ちましょう。詰め物・被せ物を取れた部分を磨くときは取れた部分を傷つけないように優しく磨くことが大切です。

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときの対処法

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときの正しい対処法を確認しましょう。

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときの対処法は、以下のとおりです。

早めに歯科医院を受診する

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときは、早めに歯科医院を受診しましょう。

セラミックの詰め物・被せ物が取れた歯は、象牙質が露出して脆弱です。外的刺激に弱く、細菌感染を起こしやすい状態のため、詰め物・被せ物を再接着して象牙質を保護する必要があります。

取れた詰め物・被せ物を保管して持参する

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときは、取れた詰め物・被せ物を保管し、歯科医院を受診する際に持参しましょう。

取れた詰め物・被せ物に汚れや欠損がなければ、歯科医師の技術によって再接着できる可能性があります。取れた詰め物・被せ物を紛失・破損すると、新たに詰め物・被せ物を作る必要があり、治療に費用と時間がかかるでしょう。

また、取れた詰め物・被せ物を歯科医師が確認することで、取れた原因を特定して再発防止に活かせます。取れた詰め物・被せ物は丁寧に取り扱い、歯科医院を受診する際に持参してください。

詰め物・被せ物が取れた歯を清潔に保つ

セラミックの詰め物・被せ物が取れると歯の露出部が増え、汚れや食べかすが付着しやすいです。清潔に保たないと、前述のように二次カリエスを引き起こす可能性もあります。しっかり口腔ケアを行い、詰め物・被せ物が取れた部分を清潔に保ちましょう。

取れたセラミックの詰め物・被せ物は再利用可能？

取れたセラミックの詰め物や被せ物は、再利用できる場合とできない場合があります。

以下に詳しく解説しましょう。

再利用できる場合

再利用ができる条件として、まず詰め物・被せ物が破損していないことが挙げられます。また、取れた部分の歯が健康で、詰め物・被せ物の下が虫歯になっていないことも条件です。

例えば、セラミックのクラウンが取れた場合、クラウン自体に亀裂や欠けがなく、歯も健康であれば、クラウンを再び接着できます。

再利用できない場合

取れた詰め物・被せ物が欠けている場合や割れている場合は再利用できません。また、取れた部分の歯に虫歯がある場合も再利用は難しいでしょう。

再利用できないときは、新たに型取りをして詰め物・被せ物を作る必要があります。詰め物・被せ物の下が虫歯になっている場合は、虫歯治療後に新しく作った詰め物・被せ物を装着します。

いずれにしても、取れたセラミックの詰め物・被せ物が再利用できるかどうかは歯科医師が評価するため、セラミックの詰め物・被せ物が取れたら速やかに歯科医院を受診しましょう。

まとめ

セラミックは耐久性のある素材ですが、二次カリエスや噛み合わせの変化、外的な衝撃などによって取れることがあります。

取れた詰め物・被せ物は破損していなければ再利用できる可能性があるため、丁寧に保管し、歯科医院を受診するときに持参しましょう。

詰め物・被せ物が取れた歯は虫歯になりやすく、強い力が加わると割れることもあります。こうしたトラブルを防ぐためにも、セラミックの詰め物・被せ物が取れたら、できるだけ早く歯科医院を受診することが大切です。

セラミック治療をご検討されている方は、秋葉原歯科にお気軽にご相談ください。