セラミックの値段が高い理由とそれでも選ばれる理由を解説！

2024年2月17日

セラミックは金属に比べて高価な素材です。

しかし、歯科治療において、その高さに見合うだけのメリットがあるといえます。セラミックは見た目が自然で美しく、さらに耐久性や生体親和性にも優れています。金属アレルギーの方も安心して使用できることも特徴の一つです。

今回は、セラミックの値段が高い理由と、それでも多くの方がセラミックを選ぶ理由について詳しく解説します。セラミック治療を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

セラミックの値段が高い理由

セラミックの値段が高い理由は、その素材と製法にあります。セラミックは金属よりも自然な見た目と高い耐久性を持っており、歯の色や形に合わせてカスタマイズすることも可能です。

しかし、その分、作成するには時間と技術を要します。

セラミックを作るには、専用の機械で削ったり焼成したりする必要があり、その過程で歯科技工士の手間や材料費が発生します。また、セラミックは歯に接着するため、品質の良い接着剤や高い接着技術が求められます。

これらの理由から、セラミックは他の素材と比べると高価な歯科治療となっています。その分、長期間にわたって美しい歯を保つことができるのです。

セラミックの値段は、セラミックの種類や大きさなどによって異なります。一般的な相場は以下のとおりです。

・詰め物（インレー）：4～8万円程度
・被せ物（クラウン）：8～18万円程度

基本的に健康保険の適用外で自由診療となるため、値段は高くなる傾向にあります。また、患者さまの状態や治療内容によっても、値段は異なります。

相場はあくまでも目安であるため、治療前に歯科医院に相談すると良いでしょう。保証期間や保証の条件なども、あわせて確認することが大切です。

セラミックの種類によって値段が異なるのはなぜ？

種類によって値段が異なるのは、セラミックの製造方法や特性が異なるからです。

セラミック治療に使用される材料は多岐にわたり、種類によって特性や用途が異なります。これらの違いは、セラミックの値段にも大きく影響を及ぼします。

主なセラミックの材料としては、ジルコニアやポーセレン（磁器）、リチウムジスリケートが挙げられるでしょう。それぞれに異なるメリットがあり、製造コストも違います。

ジルコニアは非常に強度が高く耐久性に優れているため、奥歯に使用されることが多いです。高い強度を実現するために、高い技術と高品質な材料が求められるので価格も高くなる傾向があります。

ポーセレンは、天然歯に最も近い透明感と美しさを再現できる素材です。ジルコニアに比べてやや耐久性が劣りますが、審美性が高いため前歯部分の治療に使用される傾向があります。ポーセレンの製造過程は複雑で高度な技術を要するため、値段が高いことが多いです。

リチウムジスリケートは、優れた審美性と加工性を兼ね備えた素材です。ジルコニアとポーセレンの中間の価格で提供されることが多いです。強度と審美性のバランスが取れているため、多くの患者さまに選ばれています。

材料によって用途が異なり、求められる審美性・機能性も変わります。セラミックの種類によって値段が異なるのは、使用される材料の特性と製造コストが関係しているのです。

値段が高くてもセラミックが選ばれる理由

歯科治療では、値段が高くてもセラミックが選ばれることが多いです。その理由は、セラミックの美しさと耐久性にあります。

セラミックは、天然の歯に近い色と質感を持つ素材です。自然な光沢も長く保たれるため、長く美しい状態で使用できます。金属アレルギーの心配もなく、歯茎が変色することもありません。

セラミックは硬くて丈夫で、日常的な噛む力にも耐えられます。そのため、前歯だけでなく奥歯にも使用できます。

セラミックは周辺の天然歯の形や大きさに合わせて作られるため、フィット感があり違和感が少ないのも特徴です。

保険で使用される銀歯やプラスチックは、経年劣化しやすいです。銀歯は金属なので目立つでしょう。プラスチックは歯の色に近いですが、時間が経つと変色して黄ばむことが多いです。

セラミックは歯科治療の中でも高価な選択肢の一つといえますが、その見た目と機能性の高さから、多くの人に選ばれているのです。

セラミックの値段を抑える方法はある？

高価な治療といえるセラミックですが、値段を抑える方法はあるのでしょうか。セラミックの費用は、種類や患者さまの歯の状態、治療する歯科医院などによって大きく異なります。

一般的にいえることは、セラミックは金属やレジンといった他の材料に比べて、高品質で美しい仕上がりを得られるということです。安易に安いセラミックを選ぶと、長期的に見てデメリットが大きくなる可能性があります。

セラミックの値段を抑える方法はいくつかありますが、最終的には自分の希望や予算に合わせて判断する必要があります。セラミック治療は長期的な投資と考え、歯科医院と相談しながら決めましょう。

セラミックの値段を抑える方法としては、以下が考えられます。

・歯科医院を比較検討する
・保険適用の範囲内で治療する
・分割払いやクレジットカード払いを活用する

それぞれ解説します。

歯科医院を比較検討する

同じセラミックでも、歯科医院によって設備や使用している材料費などが異なります。インターネットや口コミなどで情報を収集し、信頼できる歯科医院を選びましょう。

自由診療の場合、都市部は費用が高く地方は安い傾向があります。問題なく通える範囲であることが前提ですが、少し離れた歯科医院も検討するとよいかもしれません。

ただし、値段だけで判断せず、治療内容や保証期間なども確認することが大切です。

保険適用の範囲内で治療する

セラミックは自由診療ですが、2023年12月にCAD/CAMが保険適用となりましたCAD/CAMは、プラスチックとセラミックを混ぜて作るハイブリッドセラミックです。

従来の被せ物の場合、歯科医院で型を取ってから機械と手作業を組み合わせて作ります。CAD/CAMはハイブリッドセラミックの塊を機械で削って作るため、短時間で完成するのが特徴です。

ただし、ジルコニアなどと比べると強度は劣ります。すべてのケースに適しているわけではありません。

また、プラスチックが混ざっていることから、時間が経つと変色することもあります。長く美しい見た目を保てるのはセラミックと言えるでしょう。

分割払いやクレジットカード払いを活用する

分割払いやクレジットカード払いができる歯科医院もあります。これらの方法を利用すれば、負担を分散することが可能です。

ただし、利息や手数料などがかかる場合もあるので、事前に確認するようにしましょう。

まとめ

この記事では、セラミックの値段が高い理由と、多くの方がセラミックを選ぶ理由について詳しく解説しました。セラミックは、自然な見た目を得られる治療法です。耐久性が高いだけでなく、治療時の見た目が長続きすることもメリットでしょう。

しかし、値段が高くなるというデメリットもあります。値段が高い理由は、セラミックの製造や装着に高度な技術が必要だからです。値段に見合う価値はあると言えるでしょう。

また、セラミックは他の素材よりも修復や交換の頻度が低くなるのが一般的です。銀歯やレジンで治療して数年で再治療が必要になるよりは、コストパフォーマンスが良いとも考えられます。

セラミックが適しているかどうかは、患者さまの希望や予算などによって異なります。いずれにしても、歯科医師と相談しながら患者さまが満足できる選択をすることが大切です。

セラミック治療をご検討されている方は、秋葉原歯科にお気軽にご相談ください。